フラワー装飾技能士という資格、聞いたことはありますか?これは、花の装飾に関する国家資格です。この資格を取れば、花のプロとして活躍できます。今回は、資格の概要とどうすれば合格することができるのかについて、お伝えします。
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ブライダルフラワーはウエディングには欠かせません。ブライダルフラワーが花嫁さんを引き立てることで、花嫁さんがより一層綺麗に見えます。色とりどりの花で飾られた会場は、それだけで幸せ感満載です。
結婚式場は、お花の装飾で新郎新婦が望む雰囲気をつくり上げることができます。そのため、ブライダルフラワーがセンス良く飾られれば、これから結婚する二人が望むウエディングに近づけることができます。
ウエディングの仕事といえば、直接花嫁さんと関わるイメージではありませんか?
ドレスや演出の仕方を提案したり、花嫁さんとコミュニケーションを取る仕事と思われがちです。しかし、ブライダルフラワーで花嫁さんに喜んでもらえる仕事もあります。
ブライダルフラワーには、ブライダルフラワーコーディネーターという専門家がいます。
ブライダルフラワーコーディネーターの仕事は
など、さまざまな場所を華やかにするブライダルフラワーを、主役である新郎新婦の要望に合わせて作っていきます。
ブライダルフラワーが、新郎新婦の「こんな式を挙げたい」というイメージを実現させることができます。一方で、ブライダルフラワーがイメージに合っていないと、ウエディングの雰囲気が変わってしまいます。それくらいブライダルフラワーって、ウエディングをする上で大切な要素です。
フラワー装飾には知識やテクニックも必要で、何よりも「センス」が問われます。だからこそ専門家がいます。実際、職業として成り立つような資格もあるので、それを持っていた方が専門家として活躍できます。
フラワー装飾技能士とは、フラワーアレンジメントなど、フラワー装飾に関する唯一の国家資格です。お花に関わる仕事をしたい人は、ぜひ取っておきたい資格です。
この資格は学科試験でお花に関する知識などを答えるものと、実技試験で実際に卓上の装飾花やブーケを作るものとがあります。
フラワー装飾技能士の資格は、3級、2級、1級に分かれており、3級と2級は都道府県知事名の、1級は厚生労働大臣名の合格証を手にすることができます。また、3級は特に実務経験の年数制限はありませんが、2級は2年以上、1級は7年以上の実務経験がないと受験ができません(3級からの合格後の場合は除く)。
試験の内容も、3級、2級、1級と順に難易度が高くなり、1級に合格できるのは、かなりの上級技能者であるとされています。
フラワー装飾技能士を取るためにはフラワー装飾の知識を身につけ、実際に作れるようになる必要があります。
ブーケを作る過程は
このようになっています。
この検定に合格するためには、まずブーケに使う花の材料について勉強します。花には「ブーケを作るのに適している花」と、「ブーケには適さない花」があります。花はとても繊細なものですから、花の正しい扱い方についても学びます。
ブーケを作る時にはいきなり花を束ねていくのではなく、デザイン画を描いてからそれに沿ったものを作っていきます。デザイン画でラフ案を描けるようになれば、いよいよそれに基づいてブーケを作っていきます。デザインで描いた時と実際に作った時のイメージをマッチさせるために、そのデザインにあった花材を選んでいきます。
ブーケを作る過程でも、ブーケの各パーツの作り方、そのパーツを素早く完成させていくためのコツや制作の手順についても習得しておく必要があります。仕事と考えたときには、ブーケをただ作れるようになるだけではなく、一つのブーケを早く正しく綺麗に作れるようになることが必要で、これができるようになると、仕事はとてもスムーズに進むでしょう。
実技の試験では、作る工程をチェックされますので、手際の良さも重要です。適切な花を使ってブーケが作れるようになれば、最後はリボンやブーケスタンドを使って仕上げていきます。これでブーケを完成させることができます。
これらを実演できるようになることと、フラワー装飾についての知識や種類、特別な用語についての理解やブーケの正しい扱い方などの勉強も必要です。これらを身につければ、フラワー装飾技能士の検定に合格することができます。
ブライダル業界には「フラワーコーディネーター」という仕事があり、花のプロのとして、お客様と打ち合わせをし、ブーケの製作や会場装花(会場コーディネート)を担当します。お客様が求めるものに応えながら、そのうえで最新の流行を取り入れていきます。フラワーコーディネーターは裏方ですが、ブライダル業界の中では大活躍の仕事です。
ブライダル業界の仕事というと、新郎新婦の衣裳をコーディネートする仕事や、新郎新婦と結婚式の内容を打ち合わせしていくウエディングプランナーなどの仕事を想像しがちです。しかし他にも色んな仕事があり、花が好きな人やフラワーコーディネートの魅力に魅せられた人は、フラワーコーディネーターとして新郎新婦に関わる道を選ぶこともできます。
直接フラワーコーディネートの仕事に携わらなくても、ウエディングプランナーやブライダルスタイリストの仕事をするうえでも、フラワー装飾への知識があれば、ブーケや会場装花も考慮した提案をすることができます。そのためこの検定は、ブライダルの仕事をする全ての人に活かせる資格となっています。
いかがでしょうか。
とても華やかで、それでいて非常に奥が深い、フラワーの世界。京都ホテル観光ブライダル専門学校ではフラワーアレンジメントの授業を通して、知識だけでなく実習でフラワーアレンジメントの技術を学ぶことができます。さらに、希望をすればフラワー装飾技能士の対策講座を受講でき、試験にもチャレンジすることができます。
この記事を監修したのは
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京都ホテル観光ブライダル専門学校 ブライダル学科
経歴:京都ロイヤルホテル&スパにて、ウエディングプランナーとして4年半勤務。キャリエールホテル旅行専門学校(現・京都ホテル観光ブライダル専門学校)卒業生。
資格:JHMA認定ホスピタリティ・コーディネータ
担当授業:ブライダル総論、ブライダル職種研究、ブライダルプロジェクト など